最近、テレビやネットのニュースなどでよく「5G」という単語を聞くことが増えたと思います。
これは、2020年から本格的に運用が始まる新しい通信方式の規格なんですが、これが出てきたらWiMAXにどう関係あるのか気になっていませんか?
そこで、いま明らかになっている情報を元にこれからの「WiMAX」と「5G」の可能性を探っていきましょう。
5Gとは何か?
そもそも「5G」とはなんと読むかというと「ファイブジー」です。
フルで表すと、
5th Generation(フィフス ジェネレーション)
で、この頭文字をとった略です。
ジェネレーションは「世代」で、世代がちがって感覚がちがうことを「ジェネレーションギャップ」と言いますが、その「世代」とまったく同じ意味です。
では何の世代かというと、移動できる通信システムの「第5世代」なんです。
正式には「第5世代移動通信システム」といいます。
移動通信(モバイル)の歴史
かんたんにこれまでの歴史を見てみましょう。
第1世代
昭和の終わりから平成初期にかけて生まれた、最初の携帯電話。
めちゃくちゃ重くて(約3Kg)通話料も高く一般的に使うモノではなかった。
機能は電話のみ
第2世代
1993年~
無線電波がデジタルになって、メールができるようになった。
また、ドコモから「iモード」が始まって、携帯電話からインターネットで情報を得る「データ通信」ができるようになった。
第3世代
2001年~
これまでより大幅な高速通信が可能になって、携帯電話の端末からwebサイトを見れるようになった。
2007年に初代のiphoneが登場。
第4世代
2012年~。
超高速のデータ通信が可能になった。
スマホで動画などもキレイな画質で見ることができたり、大容量の通信が可能になった。
この次に出てくるのが「5G」です。
では、どのくらい進化したのでしょうか?
くわしく見ていきましょう。
5Gは何がすごい?
4Gの最高速度は下りで1Gbpsです。
それに対して、5Gは下り最大20Gbpsとなって約20倍の通信速度になります。
今現在で通信速度の速い順に並べると、
NURO光⇒下り最大2Gbps
WiMAX(W06)⇒下り最大1.2Gbps
4G回線・光回線⇒下り最大1Gbps
なので、かなり次元のちがう通信速度になります。
また、数字上では10倍・20倍ですが、体感では100倍ほど速く感じるといった研究もされているので期待しかありません。
本格的な運用は2020年の都市部からですがワクワクします。
5G 3つの特徴
5Gには、大きく3つの特徴があるので紹介していきます。
高速大容量
大きな容量も超高速で処理するため、オンラインミーティングなども途切れることなくサクサク進めることができます。
またスポーツ観戦なども、現地にいながらスマホで4K・8Kの動画を好きな角度を選べて見れるようになります。
フルハイビジョンなどの超高画質の映画のダウンロード時間も大幅に短くなります。
低遅延
遅延性とは、かんたんにいうと動画を見るときにカクついたり、オンラインゲームでタイムラグが出たりすることですが、
5Gはこれがほぼありません。
どういうことに活かせるかというと、自動車の自動運転は一瞬で正しい判断が必要で指示にタイムラグがあれば危険ですが、5Gだとリアルタイムで指示ができるので自動運転に大きく役立つと言われています。
また、遠隔での手術など一刻を争う事案も、5Gの通信技術を使って遠くからでも性格に操作することが可能です。
多接続性
4Gは1K平方メートルあたりで最大10万台を接続させることができましたが、5Gは端末数が100万台で約10倍です。
実際は30倍~40倍ともいわれています。
これからIoT(アイオーティー)が広まっていくので、インターネットは家や街のさまざまな「モノ」にも大きく関係してくることになるので、より多くの端末に遅延なく接続できることができる環境はかなり大事になってきます。
ちなみにIoTとは「Internet of Things」の略で「モノのインターネット」という意味です。
どういうことができるかのかわかりやすく書かれているのを参考にしてください。
IoT:Internet of Thingsにより、インターネット経由でセンサーと通信機能を持ったモノ達、例えば、ドアが「今、開いているよ。」、工場内の機械が「調子が悪いよ。故障しそうだよ。」、植物が「水が欲しいよ。」、猫の首輪が「今トイレにいるよ。」等とつぶやき始めるのです。これらの情報をインターネットを介し様々な場所で活用することができます。MONO WIRELESS より
すでにキャリアに割り当てられた!
2019年4月10日に、NTTドコモ・KDDI(au)・ソフトバンク・楽天モバイルの4社に「5G」の商用回線が割り当てられました。
この割り当ては早いもの勝ちとか、自動的に割り当てられるものではなく「きちんとした審査」が総務省で行われて決定します。
審査は2種類で、「絶対審査」と「比較審査」があって、
■2年以内に都道府県すべてにサービスを開始することができる
■その設備投資ができる財務状況、つまりそのお金があるか?
などを、自分のところはどうか?という視点だけからみる「絶対審査」、では他の会社と比較してどうか?の「比較審査」の両方のスコアから、5Gの回線が割り当てられるのですが、KDDI・ドコモが成績優秀だったので、
全部で10枠ある回線のうち3枠ずつもらって残りの4枠をソフトバンク・楽天モバイルで2枠ずつで振り分けました。
さらに、ドコモとKDDIは5年以内に全国の9割以上に基地局を建てる設備投資も行うことも決まりました。
もし詳しいことを知りたい方は、総務省のホームページを見て下さい。
第5世代移動通信システム(5G)の導入のための特定基地局の開設計画の認定(概要)
日本全国で本格的に5Gが使えるのはもう少し先になりそうですが、新しい未来の通信技術はすぐそこまで来ています。
WiMAXはどうなる?
WiMAXはKDDIの子会社「UQ WiMAX」と「au」が作っているので、5Gの回線を活かしたWiMAXは大いに期待できます。
それは、5Gを前面に出した機種になるかもわかりませんし、現在の機種でもある「ハイスピードプラスエリアモード」=4Gの回線のように、WiMAXの回線プラス「5Gモード」を切り替えられる仕様の可能性もあります。
現実的に5Gの回線を使える機種は早くて2022頃だと思いますが、その頃には今の光回線の速度などとっくに追い抜いた端末が発売されることになります。
これからの5GとWiMAXにますます期待しましょう。